寿司職人ブログ

人生真ん中あたり

糖よ、人類の憧れよ、そして人類の敵よ

 減量を考えている人の中で、「糖質」という言葉を聞いたことのない人はいないと思う。「糖質フリー」を謳った清涼飲料水など、コンビニでも見かけるようになりました。わたしはその「糖質」とはいわゆる「お砂糖」と何が違うのか?糖質の定義とは何か?という疑問を抱いたので、勉強のために調べてブログにまとめることにしました。
(どうでもいいことですが、ブログは第一にブログを書く人自身のためになっているように思います)

 糖というのは化学の言葉のようです。栄養学も基本は生化学・有機化学です。多少堅苦しい内容になるがご容赦願いたいッス。それではいってみましょう。

 糖質とは,糖を主成分とする物質の総称です。糖は炭水化物とも呼ばれ,Cm(H2O)nの一般式で表されるます。しかし,アミノ糖のように窒素を含むものなどは,この一般式に当てはまらない、と言われています。糖質は,>C=O(ケトン基)または-CHO(アルデヒド基)を1つもち,2つ以上の-OH(ヒドロキシル基本)をもつ化合物と定義できます。

ストライヤー 生化学

 実は糖の定義はこれで終わりです。我々化学に疎い一般人にとっては、定義はどうであれ、生体内でどのような糖がどのような働きをしているか、それが重要であろうと思われます。ちなみにCは炭素原子、Hは水素原子、Oは酸素原子です。ここは現代日本人の基礎教養かと思われます。なおケトン基の>は炭素から共有結合が2本あること、=は2重結合していることを表しています。

 ダイエットの観点からいうと、生化学的観点より栄養学的観点から糖質を切り取ったほうがみなさまの理解に繋がると考えますので、ここから先は主にwikipediaの「炭水化物」の項目を中心に記載します。それならwikipediaのリンクを貼ったほうが良いですか?いえ、私の承認欲求を満たすため、そして文章のトレーニングのためアウトプットするんだ。しばしお付き合いください。とはいえコピペ中心ですが。

【炭水化物のカロリー】
 まず、栄養学上は炭水化物は糖質と食物繊維の総称として扱われています。食物繊維は消化酵素(代表的なものとしてはアミラーゼなど)では分解できずエネルギー源にはなりにくいので、それを除いたものを糖質と呼んでいます。

 それではエネルギーとなる炭水化物ー栄養学的には糖質ーのカロリーはどれくらいなのでしょう?なんと1グラムにつき4キロカロリーのエネルギーがある、といわれています。250gの炭水化物で1000kcalのエネルギーとなります。よく言われるのが、脂肪を1kg燃やすためには7000kcalのエネルギーを消費しなくてはならないことが分かっています。この7000kcalの根拠は

体重減少の標準的な内訳は、体脂肪が約75%、除脂肪体重が約25%(水分20%+たんぱく質5%)。
減量時に体の組織が燃焼することにより発生するエネルギーは、脂肪が9.45kcal/gで、たんぱく質が4.35kcal/g(利用可能値)。
従って、体重1㎏のエネルギーコストの計算式は9.45×1000×0.75+4.35×1000×0.05=7305となり、約7000kcalと考えてよい。
~健康運動指導士・健康運動実践指導者必携ハンドブック(健康・体力づくり事業財団発行)p.72より。

となっております。実際は生体の恒常性(ホメオスターシス)など適応力が働きますので、この数値の通りにはいきませんが。炭水化物、結構カロリーありますね。。

【炭水化物の種類】

 炭水化物は、単糖類、多糖類に分けられます。通常炭水化物は多糖類であるデンプンを多く含んでいます。デンプンときくと、芋をすりおろしてヨウ素をかけると青紫色になる実験を思い出しますね。単糖類・多糖類についてはまた別のエントリで触れるつもりです。インスリンの話に関係してきます。

 ともかく、我々はコメや芋を食べています。つまり我々はデンプンを食べているのです。デンプンにより生かされているのです。


生活習慣病と糖質】
 炭水化物はもっとも多く必要とされる栄養素で、日本の食生活指針で炭水化物が多く含まれる食品が主食とされます。

 2003年のWHO/FAOの報告では、2型糖尿病や肥満のリスクを減らすとして、食物繊維の摂取源として野菜や果物と共に全粒穀物も挙げられています。全粒穀物は血糖負荷が低く血糖値を急激に上げにくいという特徴があります。ライ麦パンがどうのとか、意識の高い人が言っていますよね。

 食物繊維の重要性を報告していたバーキットは、1975年にトロウェルと一緒に『精製炭水化物と病気-食物繊維の影響』を出版し、精白していない全粒穀物の重要性を訴え、以降このことは科学的研究によって追認・支持されていったそうです。玄米は体にいい、というよく聞くアレです。

 砂糖は炭水化物以外の栄養素がほとんど含まれていないため、あまり多く摂取しないように言われています。また砂糖の主成分である蔗糖(ショトウ)は糖類の中でもう蝕(虫歯)のリスクを最も高めます。WHO/FAOでもう蝕との関連が、砂糖の多い食品は肥満との関連も指摘されています。また砂糖の摂取量は全エネルギーの10%未満にすべきだと報告されています。薬物依存症との関連から砂糖依存症に関する研究報告がされており、砂糖依存症と肥満との関連が示唆されています。

これは少し意外だったのですが、果物に含まれる果糖は中性脂肪を増やす効果が高いそうです。生活習慣病において摂取制限が指導される場合があります。ダイエットをしていると果物は免罪符的な存在として朝昼晩の食事ないし間食において大活躍であります。しかし、これがあまりよろしくないケースもあります。果物はどういう時に良くてどういう時に悪いのか?そして砂糖だの蔗糖だの果糖だの、いろんな糖が出てきましたが、それぞれどんな違いがあるのか?また別の機会にお話することにします。