寿司職人ブログ

人生真ん中あたり

何者か

 「何者か」になりたい人間が、若年層を中心に増えているという。正直良く分からない。なぜ「何者か」になりたいのか。そもそも「何者か」とは何なのか。「何者か」になったところで何が得られるのか。。。などなど、いくつか疑問がある。

 ぼくの周りだけでいうと、「何者か」になりたいと話す若者はいない。若者の知り合いがいないだけなのだが。何者かになりたいというよりは、目の前のお仕事を仕上げたい、成果を出したいと話す若者の方が多い。もしかしたらぼくに心のうちを話さないだけなのかもしれないが。。。

 「何者か」それは、(彼/彼女らの)社会における特別な存在である。自分たちと同じような感じでありながらも、何かしら凡百の人間とは違うように見える感性、容姿、そしてとりわけSNSはじめネットメディアで取り上げられる存在である。一昔前の「友達が勝手にオーディションに書類を出した」的な芸能人みたいなものかと思ってしまうが、そういう存在になりたいのである。特別な存在になりたいのであれば結婚して子どもを生んで大切に育てて、子どもにとってのかけがえのない存在になればよいのだと思う。

 しかし実際は、子どもを生み育てることはある意味で誰にでもできることであると教え込まれているのである。その証拠に、子だくさんの人たちはヤンキーで低学歴だから子どもをバカスカ作るしか能が無い、などとネットで陰口をたたかれているのだ。自分たちは結婚もしていないくせにね。