寿司職人ブログ

人生真ん中あたり

転職とか独立とか、職業人生の岐路について

 わたしは寿司職人なのでサラリーマンのことはよく分からないのですが、転職や独立の話を聞くと、「寿司職人にも通じるな」と思うことがあります。

 つまるところ「雇われか経営者か」ということなのかな、と思います。雇われは組織の一員として、給料をもらう立場です。経営者は組織をつくり、組織の代表・ケツモチであり雇われたちに給料を払う立場です。わたしは小心者なので、諸々のリスクを取って独立・経営者(オーナー)になることなんて到底できません。転職も怖いです。勤め上げた年数にもよりますが、築き上げてきた店舗内での関係や立場を放棄して、新しいところでゼロからやり直すわけですから。業界が同じならいくばくかの安心感はありますが、全く畑違いの業界だと不安しかありません。寿司の世界しか知らない私が文房具メーカーの開発部門で働くのは無理そうです。もちろん人間には無限の可能性があると信じたいですけれど。

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 独立や転職を考えるときにはそれ相応の理由があるはずです。中には「なんとなく」「楽しそうだから」などの理由で独立・転職して成功してしまう素晴らしい星のもとに生まれた人もいるかもしれませんが。そのような特殊な人たちは外れ値ですから無視しましょう。理由も、各自が置かれている環境・状況も千差万別です。故に、独立・転職を考えるときには「今の状態だと」勧められる/ないという発想がベースになります。独立・転職は素晴らしいからやれ、リスクがあるからするな、というものではないということです。一般論と特殊論(個々の状況)は往々にして異なります。漠然と独立や転職について考えてみたとき、自分の状況について棚卸しをしてみると、すべきか・すべきでないか、より鮮明になると思います。ひとにアドバイスを求める(というか、不安な気持ちをどうにか安定させたい)のは、それが終わってからがよろしいでしょう。

 今朝、英語の勉強がてら読んだ文章はLifehackerの記事でした。「後悔しない人生とは」とでもいうべき内容でした。

・なりたい自分になるためには具体的行動が必要

・アクションプランを立てて実行しよう

ということに尽きます。もちろんよくよく考えるべきですが、それでも尻込みして何もやらないより自信を持ってやってしまおうではありませんか。記事の最後はこう結ばれています。

Remember, your ideal self should be someone you aspire to be, not a looming “woulda, coulda, shoulda” specter who haunts you on your deathbed.

覚えておいてほしい。理想的自己とはあなたがなりたいと強く思う誰かであって、「あーすればよかった、こーすればよかった」とあなたの死の床においてヌッと出てくるお化けではないことを。(拙訳すみません)

 

 仕事でいろいろ悩んで独立や転職を考えているあなた。状況の棚卸しをやってみて、後悔しない人生の一歩を踏み出してみてはどうですか?今いるところで踏ん張る、と腹を決めているのであれば、それを大切にしてください。腹を決めて取りかかれ。人生と目の前のことに。