寿司職人ブログ

人生真ん中あたり

【仕事術】上司が変わったら人生変わったw

2ちゃんねるのスレでも「もしドラ」でもないけれど。

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら (新潮文庫)

  先日店で寿司を握ってたら会社員の常連さんが人事異動について話していた。正確に言うと、人事異動で上司が変わったら部の雰囲気が良くなって若いもんが前向きに仕事を頑張るようになった、上が変わると下も変わるもんだねえ、というものだったわけだが。

 どこかで聞いたような話だな、と思った。「先生が素敵だとその科目を頑張るようになる」という女子中学生あるあるに近い。サラリーマンも女子中学生のメンタリティと大して変わらないのかな、と思ったのだが、短絡的すぎると思い、改めて考えてみた。

・上司が変わったら部下のパフォーマンスがよくなった

という事象について、上司が変わったからといって、部下の能力自体が劇的に変わるとは思えない。とすると

・能力開発がなされ、例えば5の実力が8まで上がった可能性

・もともとあった能力が引き出された可能性

・能力の活かし方が明確になり、行動に移せた可能性

・モチベーションが上がった(なんのためにこの仕事をするのか、目的意識が明確になった)

・やるべきことが明確になった(行動に落とし込みやすくなった)

・評価の基準が明確である

・月々の行動検証がなされており、行動したかどうかフォローされる仕組みが作られているため、否応なしに行動しなくてはならなくなった。

・相談しやすくなったため、仕事を進めやすくなった。

このようなこともあるんじゃないか。しかし一番は人柄というか、その時の気分や思いつきを押し付けたり、「ダメだ」と軽々に能力を否定する発言をするのではなく、

・相手の話を聞いた上でともに考える姿勢を示し

・能力や人格の否定に繋がる発言(「信じられない」「ヤバイよお前」「今まで何やってたんだ」など)はせず、問題点を端的に指摘し、改善策を考えさせる

・穏やかな表情と話し方

が大切なのだろう。なぜなら部下もまた意思も感情もある人間であるからだ。中間管理職の評価は数字はもちろんだが部下の能力開発・円滑な組織運営などの複合である。いろいろ求められて中間管理職の人も大変だなと思うわけだが、そのぶん給料が高くなるわけでね。部下に「給料もらってんだろ」というとき、部下もまた上司に対して「給料もらってる分のまともなマネジメントをしろよ」と思われているのだ。

ツァラトゥストラかく語りき (河出文庫)