寿司職人ブログ

人生真ん中あたり

ブルガリアを食う

過去の偉大な英雄を超えることは容易じゃない。しかし、それが君に出来ないと、誰が断言できる?

 勇気が湧いてきますね。これは、とある元サッカー選手の名言です。とある元サッカー選手とは、モナコマンチェスター・ユナイテッド等で活躍したディミタール・ベルバトフ氏です。

 

WCCF/10-11/WCF/ディミタール・ベルバトフ

WCCF/10-11/WCF/ディミタール・ベルバトフ

 

 

氏はサッカーブルガリア代表の歴代最多得点をキめているレジェンドです。アラフォー以降のサッカーファンの中には94年アメリカワールドカップで活躍したストイチコフこそレジェンドだと主張する向きもありそうですが。

 と、いうわけで早速ブルガリア料理を出すレストランに行ってまいりましたのでレポートさせていただきます。。と、その前に、少しブルガリアという国について簡単にご紹介します。

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ブルガリアは、黒海の海岸線、山岳の内陸部、ドナウ川をはじめとする河川など多様な地形を誇るバルカン半島の国です。ギリシャ、スラブ、オスマン帝国ペルシャの影響を受けた文化のるつぼで、伝統舞踊、音楽、衣装、工芸などの豊かな遺産を有しています。ドーム型のヴィトシャ山のふもとには建都が紀元前 5 世紀にまでさかのぼる首都ソフィアがあります。

なおグーグルで検索すると外務省のサイトよりヨーグルトでお馴染み株式会社明治のサイトが上位にくるのはご愛嬌です。ちなみに明治さんのサイトでは食生活から学校行事までいろんな事が分かりやすく掲載されており、ブルガリアをより身近に感じることができます。

 外務省のサイトによると、面積は日本の約1/3で、人口は710万人ほど。言語はブルガリア語(キリル文字)、宗教はブルガリア正教東方正教会の一派)とのこと。日本との関係は社会主義国時代から良好であり、2018年1月には安倍首相が訪ブルしたとのことであります。

 さて、そんなブルガリアですが有名な農産物・食物としてはやはりヨーグルトをはじめとした乳製品(特にチーズ)とバラであります。(ヨーグルトは地中海世界ではよく用いられますね。ギリシャ料理にも使われます。)訪れた料理店では、料理のそこかしこにバラが用いられ、よい風味付けになっていました。バラはローズジャムのかたちで料理に用いられていましたが、ジャムといっても砂糖の甘さは弱く、大人の男性にも敬遠されないと思います。

 ここで訪問したお店を紹介します。銀座一丁目のホテルユニゾの1Fにある「トロヤン」です。

日本で唯一のブルガリア大使館公認のレストランであり、随所にブルガリアをアピールするインテリアがあります。ちょいとファミレスっぽい気がしなくもないですが。

さて、内観です。赤を基調にした色遣いです。
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乾杯はヨーグルト飲料で行いました。リキュールにバラを用いたものもメニューにありましたが注文したのはカシスです。すみません。ちなみにこのヨーグルトのカクテルは「アイリャン・カクテル」という名前です。

f:id:sushishock9:20190109051330j:image780円でした。

そしてヨーグルト料理の代表格が、この「タラトル」です。ヨーグルト、オリーブオイル、そしてキュウリのみじん切りが加えられています。不思議な味でした。でも飽きが来ないんですよね。きっと身体にも良いんだろうと思います。

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海老のカクテルサラダ ヨーグルトとチリソースかけです。白ワインに合いますね。
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メインの豚肩ロースのソテーにローズジャムを添えたものです。白い容器に入っているのはもちろんヨーグルトです。赤ワインに合いますね。
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デザートはヨーグルトのブラマンジェを選びました。甘過ぎず、外さない味でした。
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この他に、ブルガリア本国で愛されているという売り文句の"ハルミ"チーズフライ、ガーリックとチューブリッツァ(「セボリー」というハーブのことをブルガリアではチューブリッツァと呼ぶそうです)を効かせたスピナッチピラフなどを注文しています。

 飲み物はワインが基本ですが、特に美味くも不味くもありませんでした(個人の感想です)。しかし、ブルガリアウイスキーと称したブドウの蒸留酒「ラキア」は美味しかったですね。ブドウを蒸留したのだからブランデーだろと思いましたが野暮なので店員さんに言うのはやめておきました。

 余談ですがこのエントリを書きながらラキアについて調べてみたのですが、面白い事にラキアはサンスクリット語の「アラク(米の酒、の意)」に由来しており、オスマントルコに支配されていた時代に東方から伝わったそうです。実際に、ラキア作りに使われる果物はブドウ以外にもスモモ、リンゴ、ナシ、イチヂクなどがあるそうです。「果物を発酵させてつくる蒸留酒」がラキアなのです。

f:id:sushishock9:20190109054313j:imageそういえばチェイサーを入れていたボトルのラベルが洒落ていました。

・・・

世界各国料理のレストラン巡りin東京の第一弾はブルガリア料理の「トロヤン」でした。平日のランチビュッフェは1100円(60分制)とのことですので、銀座・京橋あたりに勤務されている方は比較的使いやすいのではないでしょうか。オススメであります。

 明日からアジアカップが始まりますが、サッカー日本代表におかれましてはたくさんヨーグルトを食べて健康になり、エントリ冒頭で紹介したベルバトフを超えるプレーをしてもらいたいものです。また機会があれば訪れたい!

ご馳走様でした。