寿司職人ブログ

人生真ん中あたり

逃げ切れない世代

 同世代の元官僚、宇佐美典也さんが書いた「逃げ切れない世代」を読みました。ブロガーのヒデヨシさんが書評を書いていたのを読んで、面白そうだワイと思ったので楽天でポチってしまいました。

逃げられない世代 ――日本型「先送り」システムの限界 (新潮新書)

 日本の「先送り体質」について、何が問題になっているのか、原因は何か、わかりやすく解説してあります。そして、このまま先送りを続けるとどうなるのか、社会がどのように変わっていくかも書いてあります。著者の元経産官僚という経歴を活かして、分析的ですが分かりやすくまとめてあります。文章も平易で読みやすいです。

 この本を手に取るミレニアル世代の最年長組のわれわれアラフォーは、「逃げ切れない世代」だといわれているわけですが、じゃあこれから具体的に何をしていけばよいの、ということが一番の心配(関心)事です。人生90年、100年時代を迎えるわけですから。

 我々世代は、我々の親世代のような「学校→就職→定年後はゆうゆう年金ぐらし」という人生プランを描くことはできません。おそらく年金積立金は早期に取り崩され、貰える年金額は現役時代の1/3ていどになることでしょう。定年後にどのように暮らしていくのか?生活の原資をどのようにして得るか?これを考えないといけないのです。

 著者の宇佐美さんはエリートコースから降りてフリーランスになります。そこでご自身の経歴や強み、官僚時代に培った人脈などを活かしたビジネスに取り組まれ、ある程度成功されているようです。宇佐美さんはブログも書かれており、このブログがかなり「読ませる」ものでして、そこから自身の強みを把握できた、というようなことも書かれていました。私もブログを書いていますが、まだ特に強みを発揮できていませんし、特に注目を集めているわけではありません。まだまだ精進が足りませんね。頑張れわたし。

 自分の属する世代論は、特に社会保障関係の話題が絡んでくると実に暗澹たる気持ちになるものです。日本の人口減、市場縮小、社会保障費用増大、消費税増税、軍事費減、安全保障上のプレゼンス減、中国に飲み込まれる、などなど。自分のことならまあいいのですが、子どもがいると、大変な時代に生まれてきてしまったな、と気の毒になります。

 しかし、マクロでは日本および日本人の地位は地盤沈下していきますが、ミクロではー個人レベルではこれからのやり方次第でサバイブできるはずです。そして日本には優秀な人たちがまだまだたくさんいます。わたしもアラフォーですがこれから仕事に脂が乗ってくる時期であり、まだまだこれからの頑張りで未来をサバイブできるのかなと思いますので、ひとつ未来を明るくするために頑張っていきたいもんですね。