寿司職人ブログ

人生真ん中あたり

真・酒をやめたら人生変わったw

 酒は危険だ、やめてくれ、それが無理なら量を減らしてくれと言われてもそう簡単に行動を変えることはできませんでした。でも知識としては酒の危険性を知っているんです。たとえば酒(エタノール)がもたらす生物学的な害としては以下のようなものがあることなど。

・脳の萎縮や認知症を引き起こすリスク

・急性アルコール中毒による死亡リスク

脂肪肝から肝炎、肝硬変、肝臓癌へ進展するリスク(しかもアルコール性肝硬変がベースにある肝臓癌は肝予備能が低いため治療の選択肢が狭まる上に、抗がん剤の副作用が現れやすいと言われている)

・急性膵炎、慢性膵炎、糖尿病のリスク

・各種生活習慣病のリスク(高脂血症痛風など)

・うつや自殺との関連

・がんとの関連

・口腔環境の悪化

・妊婦の飲酒による胎児奇形

等があげられます。でも、飲酒後すぐに発症するものではないので(急性アルコール中毒やマロリーワイス症候群など消化器系症状を除く)、苦しい思いをすることがないため、なかなかやめられません。「体に悪いよ」じゃあ止められないのです。体に悪いよ、でやめる人は既にどこか悪いのです。体が悪くなってもやめない人もいますが。その人は心を病んでいる可能性があります。

 

 自分語りをします。

 

 今から約10ヶ月ほど前の話になります。私は全国にチェーン展開する寿司屋の東京店で働いていました。ある日、オーナーが私にこう言いました。「北の国の店舗で働いてくれんか」と。迷いましたが、話を受けました。現在の店舗より扱う食材が違うとのことですし、勉強になると言われたからというのがあります。彼女に東京を離れることを伝え、頑張ってねと言われ、慌ただしく家を決めて引っ越しして北の国で働き始めました。

 北の国は10月の終わりから雪が降り始めます。私の勤務する店舗は北の国のなかでも有名な街にありました。飲食店はたくさんあります。しかし、雪が降り積もり固まると、外に出て歩くのも億劫になります。スーパーマーケットが近かったので、酒をよく買いにいきました。休日の過ごし方は朝からハードリカーを飲みNetflixで映画を観て、昼を少し過ぎると近所の安い居酒屋に出掛けて酒とつまみを腹に入れ、フラフラとした足取りで〆のラーメンを食べるといった自堕落極まりない生活をしていました。平日は北の国のなかでも地方の店舗に助っ人にいくことがたいへん多く、泊まりがけで行くこともしょっちゅうでした。勉強がてら外に飲みにいきます。店で飲んだあとはコンビニでビールを買って飲みます。出張の手当てが出てもペイしません。出張すればするほど赤字になる状態でした。こうしてわたしは「飲む・食べる」ことが中心の生活を送るようになってきていたのです。年内は異動したばかりでの目新しさもあり、まだそれでもマシなほうでありました。

 しかし、状況は悪化しました。12月に付き合っていた女性がいちど北の国に会いに来てくれました。それは大変嬉しかった。わたしも東京まで行き、一緒の時間を過ごしました。この時間がずっと続いたらいいのに。心の底からそう思った時間でしたし、今でもそう思っています。しかし、私が東京で一緒に過ごしてから数日後、彼女との連絡が途切れがちになりました。年末年始のあいさつのメッセージを送ってもなかなか返ってきません。電話してもそれまでと違います。年が明けて一月ほど経ってからいちど会いに行きましたが、結局、LOVE is overとなってしまいました。たぶん年末には既にほかの男性の存在があったのでしょう。裏付けはありませんが、遠距離恋愛は男女限らずそういうものなのでしょう。彼女は彼女なりに色々考えて、彼女の未来を選んだということだと思います。

 また、仕事についてもその土地に赴く前に説明されていた話とは違う働き方であり、給料もさして変わらず、また前任者時代のさまざまな出来事によりわたしの評価が大きく下がることがほぼほぼ決定していたこともあり、今後のことを考えるとこれで良いのか、ここで働いていて良いのか、されどこんな腐った自分を受け入れてくれるところがあるのか?自由に遣えるキャッシュは心もとないし。。。などとモンモンとしていました。(そして一文が長い。。。)

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 そして、さらに酒量が増え、自堕落な生活が加速していきました。ウイスキーは三日でボトルが空きますし、日本酒やワインは一日で一本空きました。もちろん独り飲みでの消費量です。そうすると朝起きられず、会議などの用事がなければ9時過ぎなどわりと遅くまでベッドの上でゴロゴロしている日々でした。アルコールは眠りを浅くするので日中は眠気と倦怠感に襲われます。そうすると仕事に集中できず、さらに仕事に対する面白さというか興味が減衰していきます。全てが上手くいかず、そのストレスから逃れるためにさらに酒を飲む。。。会社の人とたまに飲みに行きましたが心の穴は満たされず、彼女に切られた心の穴を満たそうと出会いのありそうなお店に出向いてみましたが心も女性のからだの穴も満たすことができず、日々フラストレーションを溜めていたのであります。でも風俗は行きませんでした。金で女性を買っても余計に虚しくなることが分かっているから。。。ちなみに話題の相席屋には行きませんでした。酒も食べ物もまずいからです。まあどうでもいい話ですねこれは。

 そんな状態で、「酒は体に悪い」なんて言われても簡単にやめられるわけないだろ。彼女のことを思い出しては飲み。店舗の会議でストレスを感じるたびに飲み。片道2時間の道を運転して助っ人にいった先で冷たくされて帰宅して飲み。休日は家と店で飲み。そうこうするうちに、歩くと足腰が痛くなり、足を引きずって歩くようになってしまいました。体重が増えたことと運動不足から、運動器が悲鳴をあげていたのです。北の国で自暴自棄になっていた2018年2月、内心90kgは超えているだろうと思っていたけど恐くて量っていませんでしたが意を決して量ってみました。なんと、95kgを超える数値を叩き出していたのです。。。

 

 続く。。。