寝る子はナンパに成功する

睡眠と身体の機能について2点まとめた。

□睡眠と食欲

　睡眠不足で食欲が更新する。満腹の信号を伝えるホルモンの減弱と、空腹・摂食行動を指令するホルモンの増強。これにより摂取カロリーは増える。

主な役者は「グレリン」と「レプチン」。

食欲増強に関わるのがグレリン。食欲抑制に関わるのがレプチンだ。グレリンは悪さをするグレムリンに名前と働きが似ているので覚えやすいだろう。

睡眠時間が不足することからくる食欲の増進については、十分な睡眠時間を取ることでリカバリーが可能のようである。しかし、睡眠時間が不足していると、おそらく一年で5kgは体重増加してしまう程度のカロリーを余計に摂取してしまうようである。

　デブ専の異性をつかまえたいなら睡眠不足になろう。 

□美貌（外見的魅力）と睡眠

 　良く眠ったほうが魅力的なんて「そんなんアタリまえじゃんッ」と思われるかもしれない。実際にそのとおりであることが検証されている。

　実験のプロトコルを簡単に紹介する。18~31歳の健康な男女を集め、同一の人物に対して2回写真撮影を行う。実験について全く知らされていない人が写真を判定する。写真を撮影する時間帯や場所は同じ。異なる条件としては、8時間睡眠のあとに撮るか、5時間睡眠のあとに撮るか。これだけである。

　賢明な読者の方が推察するように、結果は「5時間睡眠のあとに撮った写真のほうが、8時間睡眠後の撮影に比べ、健康状態が悪い・魅力がない・疲れている、と判断された」という結果が出たのだ。夜遊びするのはいいけれど、寝不足ではナンパ（待ち）の成功率は低下すると思われる。

（藤田数希という名前に笑った）

　以上のことから、睡眠不足があなたの健康と魅力を減じてしまうことが証明された。学習効率も健康も魅力も低下してもその時が楽しければそれで良い、と考えるのも、それはそれで一つの見識ではある。しかしながら睡眠不足と糖尿病、ハートアタック、ブレインアタック、アルツハイマー病の発症には明らかな相関関係がある以上、寝る間を惜しんでなにかすることは、まさにメフィストフェレスと契約したファウストのごとき運命を辿ることが予定されるーまさに時が止まってしまうーと思われる。

　・・・世間がワールドカップで盛り上がってるなか、夜ふかしはなかなか抗い難い行為なのであるが。