寿司職人ブログ

人生真ん中あたり

秋山信三郎好古の死に様について

 単なる「長生き」から「健康寿命の延伸」に価値を置くような時代になってまいりました。健康のための第一歩は、自分自身の身体に興味を持つことです。男性は女性ほど外見を気にしている方が多くないような気がします。いちどお風呂に入る前に全裸の姿を鏡に映して、頭の上からつま先まで、そして後ろを向いてお尻のたるみをもまじまじと観察してみてください。「若い頃と変わってない」と自信を持たれる方もいるでしょうし、「これはヤバい」と危機感を抱く方もいるでしょう。大半の人は「まあ、オッサンになったし、こんなもんなんじゃないか」と大人の態度を取られるのではないでしょうか。「いつまでも若々しくなんて幻想だし、痛々しい」なんて毒づいたりして。。。

 確かに「いつまでも若々しく」なんて幻想です。細胞分裂のたびに複製エラーが生じ、テロメアは短縮していきます。紫外線を浴びるたびにDNAの塩基のどこか一部分が置き換わりミューテーションを起こしているのです。つまり、確実に老いるわけです。

 しかし、確実に老いるとはいえ、そのスピードを抑えることはできるはずですし、もしかしたら病気の種類によっては発症スイッチをオフのままにしていられるものもあるはずです。こんな医学系の学会があることを初めて知りました。日本Men's health学会という学会です。事務局が文京区本郷にあるので東大の先生が中心になっているのでしょうか。

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 女性特有の疾患に子宮がんや子宮頸がんなどがあるように、男性特有の疾患に前立腺肥大/がんなどがあります。また、リウマチは女性のほうが起こりやすいと言われますが、これとは逆に男性に発症しやすい疾患もあります。また自殺するのも男性の方が多いです。これは「男は弱い」なんて男をバカにする文脈でつかわれることもある有名な統計的事実です。男は女性と比較して生物学的に弱い部分があるのだから相互に補完しあいたいものですね。

なんとめでたいご臨終

 まあそんな男女論は置いておきまして、なぜこんなことを言うかというと、実は6/11から17まで"Men's health week"なんですね。2018年のテーマは"diabetesすなわち糖尿病です。糖尿病は万病のもとでして、脳卒中やらアルツハイマー認知症やらのリスクファクターとして有名です。そして、男性の方が罹患しやすく重症化しやすいのです。酒飲みで有名な日露戦争の英雄、秋山好古は糖尿病からくる合併症で死亡しました。今は良い薬がありますが、薬があるからといってわざわざ糖尿病になるような生活をする必要はないように思う次第です。(SGLT2阻害薬はダイエット目的で使う人が結構いるんじゃないですかね。適応外使用はダメですよ)

新装版 坂の上の雲 (1) (文春文庫)

 話がとっちらかってしまいましたが、言いたいことはシンプルですし、いつもと同じことです。

「健康を意識して、酒を控えよう。」

以上です。ご静聴ありがとうございました。