寿司職人ブログ

人生真ん中あたり

精神疾患について

 直接会って話す、またはライン含め一対一のコミュニケーションだと普通の応対なのにSNS、とくに劇場型(見てる人がいる)SNSツイッターだと応対が変わってしまう人がいます。あくまで印象にすぎないのですが、急に攻撃的になったり、やたらと人を小馬鹿にするような方向に傾いてくるのです。中には会社に電話してきたり着信拒否していたら自分の携帯からではなく実家の固定電話から電話をかけてきたりえっ何この人と思ってしまうこともあるとききます。

境界性パーソナリティ障害 (幻冬舎新書)

 おそらく本人は集団における承認欲求が極めて高いのだろうと推察しています。承認欲求が高いことは悪いことでもなんでもないのだけれど、それを他者への攻撃性に転嫁していくのは心が病んでいるのかなと疑問に感じてしまいます。他者を攻撃する前に自分をコントロールした方がより幸せな人生が過ごせるのではないか?と疑問に思うのですが、他者を攻撃することで自分の人生がなにがしか肯定されたような気分になるのでしょうか。溜飲が下がるというか。私も人のことは言えませんが(電凸はもちろんしません)。自分の欲求を面識のない赤の他人にぶつけて、それが受け容れられなかったら個人情報を握っていることをいいことに要求を通そうと半ば恫喝のようなことをする人もいるそうです。はっきり言って心が病んでいるとしか思えません。現代病のひとつなのでしょうか。自分にその意識がないとしたらますます病んでいるのではと思ってしまいます。病識の有無が大切です。

他人をバカにしたがる男たち (日経プレミアシリーズ)

 日本には「親の顔が見たい」という言葉があります。差別的だなと自分でも思いますが、例えば遺伝の影響をうけることはたくさんあります。二重瞼などの形質はまさにその典型でしょう。このほかにも例えば統合失調症ーむかしは精神分裂病と言われていたーは遺伝する(親が統合失調症である場合、その子が統合失調症を発症するリスクが大変高くなる)と言われています。統合失調症の患者さんは「自我の境界」が曖昧になると言われている。他人が自分に侵入してくるような感覚に襲われるらしいですね。具体的には幻聴の症状として現れやすいとされています。電波を受信してるとかバカにしてはいけません。患者さん本人はそれで苦しんでいるのですから。

 話が逸れましたが、親が統合失調症だとその子も統合失調症を発症する率が高いとされています。しかし発症早期に適切な治療を受ければ社会復帰できるのだろうし、診断病名として統合失調症とついていても、働いて社会生活をする権利があるのは間違いありません。そのことで差別があってはならない、と考えます。店の中で陽性症状が現れて暴れなければ、「まあ変わったお客さんだな」程度に思うことでしょう。それはそれとして、事実として、統合失調症は遺伝しやすいという医学的事実には変わりがありません。

 統合失調症より厄介なのが境界性人格障害、いわゆるボーダーという方々ではないでしょうか。以下、某メンタルクリニックのHPからの引用。

誰もが様々な性格をもっている中で、中にはその一部分が極端に偏ったようになり、社会生活を送る上で自分も他人も苦しませてしまうようになる人がいます。
  こうした人々のことを精神医学の分野では「パーソナリティ・ディスオーダー」と呼ぶようになり、日本では「人格障害」と呼ばれるようになりました。

  なかでも、気分の波が激しく感情が極めて不安定で、良い・悪いなどを両極端に判定したり、強いイライラ感が抑えきれなくなったりする症状をもつ人は「境界性人格障害」に分類されます。近年では「境界性パーソナリティ障害」とも呼ばれています。
  「境界性」という言葉は、「神経症」と「統合失調症」という2つの心の病気の境界にある症状を示すことに由来します。
  例えば、「強いイライラ感」は神経症的な症状で、「現実が冷静に認識できない」という症状は統合失調症的ものです。境界性人格障害は人口の約2%に見られ、若い女性に多いといわれています。

具体的な症状としては以下の通り。うまくコピーできなかったので画像を貼ります。


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本人も辛いのでしょうが、これに恋愛感情などがミックスされると周囲の人がとても大変なことになるのは想像できます。彼女が境界性人格障害で、要望を受け入れないと人でなしと詰られてリスカすると騒ぐ、なんていって困ってる男性はいませんかね。社会人になってから知り合った人から聞いたのですが、昔ゲイの友人に好意を抱かれて「俺を抱いてくれ、抱いてくれないのなら自殺する」と言われ(直接言われたし夜な夜な電話でも言ってくる)精神的に参ってしまったことがあったそうです。相手のことが考えられなくなるのでしょうね。それも病気の症状なんだと考えれば多少は諦めがつくのでしょうが。

ちなみにこの境界性人格障害の発症理由として遺伝と環境が挙げられています。環境面では親子関係、なかでも母子関係に相関があると書かれていました。母親が子どもを否定したり褒めたりしないで、子が幸福感を感じにくいまま育ってしまう環境において発症リスクが高まるそうです。これから子育てする人は注意してください。

 長々と書きましたが、他者を理解し受容するためにはその人の背景を知る必要があると思います。その上で問いたいのは、どこまで受容すれば良いのか?ということです。健常人であれば、そもそも受容するとかしないとか考えなくてもよいような気もしますが、精神疾患を含めた、基質的な難病を含め何かしら障害を持った方の場合はそうもいきません。差別だと言われてしまいます。そのへん難しいですね。個人による受容が難しいなら社会に受容してもらいますか?アメリカでミス○○の称号をエントリーしてきた障害者の女性に差し上げるように。これも偽善的ではありますが。  

 とまあ、当事者ではないからいろいろ言えるわけですね。心身ともにまあ健康の範囲内であることはたいへん恵まれたことなのだと思います。他人をネットで攻撃するより、自分が健康であることに感謝して日々を過ごし、困っている人がいたらできる範囲内で力になる人生を過ごしていきたいものです。